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トッキー
2012.4.28 23:03お知らせ

「都」を誤用しながら『君が代』を強制する橋下市長の愚

よしりん先生は
ツイッターをやっていません。
ユーザー名「小林よしのり」
のツイッターがいくつか
作られているようですが、
それは一切関係ありません。

それでよしりん先生は、
ITジャーナリストの
佐々木俊尚氏が言う、
ツイッターの中でも
ひどいものは淘汰され、
リテラシーが働いていく

という話に、そういうものか
と思っていたそうです。

さて、今回の橋下徹大阪市長の、
よしりん先生と中野剛志さんに対する
ツイッター上の罵詈雑言に、
リテラシーは働いたでしょうか?

確かに橋下市長のツイートに対して、
冷静に批判する返信を送っている
人もいますが、やはり橋下氏を
とにかく応援するという者も多く、
どうやら自浄作用は
望めないようです。

よしりん先生は、橋下市長の
「大阪都構想」という「言葉遣い」に、
保守らしい歴史認識を感じない
と批判しました。


『天皇論』シリーズを描いたことにより、
直感的に「『
都』とは
天皇のいらっしゃるところじゃないか」
と違和感を覚えたということです。

これに対して橋下市長は、
ツイッターでこう反論しています。


小林よしのりは、東京都の「都」が、天皇陛下がいらっしゃる
「都」と勘違いしている。もう少し勉強しろ。東京都の都は
行政体の名称だ。1943年、東京府と東京市が合わさって
東京都になったに過ぎない。首都とは関係ない。
大阪都構想も府と市を再編する行政機構の変革。


現在「都」と呼ぶしかないから都構想と言っているだけだ。
他の名称があればそれで構わん。それを「橋下は都とは何かを
まるで考えていない」だって?お前が考えていないんだよ!
また自分の漫画で、日本の自虐史観を相対化することが
できただって?おいおい頼むよ。ガキ相手にしてただけじゃねえか。

私のツイッターにも、大阪在住の方から
橋下氏は大阪ではずいぶん昔から
「本来『都』を使うのはおかしいですが」
と言っていた、と擁護する
声が届いています。

 
しかし、私は言いたい。
おかしいとわかっていて
「都」を使っているのなら、
なお一層罪は重い。

適当な名称がなければ、
当面は「府市再編構想」とでも
言っておけばいいだけのことです。
 

日本では、

天皇陛下がいらっしゃる

ところを「都」といいます。

政治機能が鎌倉や江戸に移っても、
「都」は京都でした。


最強の武家政権だった
江戸幕府が作った地図でも
都は京都になっており、
「京に上る」「江戸に下る」
という言い方が普通にされていました。
 
明治以降も皇室典範で
即位の礼・大嘗祭は京都で行われる
ことが明文化されており、
明治天皇の御陵も京都・伏見に作られ、
まだ京都が都であるような
感覚は残っていました。
 
大正12年、関東大震災の時には、
壊滅した東京は放棄され、
天皇は京都に戻るのではないか
と噂され、それを打ち消すために
大正天皇の摂政だったのちの
昭和天皇は「帝都復興の詔書」を出され、
そこで「東京は帝国の首都である」
と明記なさいました。
 
このような経緯があって、
昭和18年に東京府と東京市が統合する際、
東京「都」という名称が採用されたのです。

これを単なる行政上の名称で、
首都とは関係ないとは、
不見識も甚だしい。
 
なんと言っても千年の歴史は重いですから、
「京都」という地名は尊重しなければなりません。

しかし、単に府と市が再編すれば
大阪も「都」だなどというのは、
天皇がいらっしゃるから「都」
という事実を軽んじている
としか言いようがありません。
 
まして、橋下氏が「おかしい」と
わかっていながら「大阪都」を使い続けたために、
「中京都」なんて言い出す者まで
出てきたのですから、このままでいけば
「都」の意味が解体される恐れすらあります。
 
私は、大阪の行政になんか関心ありません。
二重行政に弊害があり、府と市を
再編した方がいいのなら、すればいいでしょう。
 
しかし、『君が代』を
強制しようという人が、
「都」という言葉をここまで
杜撰に使っているのは
矛盾も甚だしいということは、
強く指摘しておかなければ
なりません。
 
「もう少し勉強しろ」という言葉、
熨斗をつけてお返しします。
 

トッキー

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